なぜ介護タクシー事業者が早朝にゴミを拾うのか。
こんにちは。介護タクシーいまここ の齊藤です。
秋の気配が少しずつ混じり始めた読谷村ですが、日中はまだ眩しい日差しが照りつけています。
いよいよ明日となりましたが、10月4日(日)、私たちが立ち上げた「沖縄観光介護タクシー協議会」として初めてのイベント、「第1回 ゴミ拾い活動」を北谷町で開催します。
一見すると、よくある地域貢献活動に映るかもしれません。
けれども、個人事業主として、そして身体的なリスクと隣り合わせで現場に立つドライバーとして、私には確信していることがあります。
「現場の課題を解決する仕組みは、日常のちょっとした行動の掛け算から生まれる」
ということです。
今回の記事では、この活動に込めた想いと、私たちが目指す「仕組み」についてお伝えします。
9年続けた一人のビーチクリーンを、協議会の活動へ
今回のゴミ拾いコースは、北谷町のチャタン公園をスタートし、サンセットビーチから公園内をぐるりと巡ります。その後は車道沿いを清掃しながら駐車場へ戻るルートです。
そしてゴール地点には足湯施設があり、作業を終えたら無料で足湯に浸かって身体を癒やせます。
参加対象は、介護タクシー事業者とそのご家族、そしてこれから開業を目指す方々です。 同業者だけでなく、これから業界に入る人とも早い段階でつながっておきたい。そんな思いから間口を広げました。
今回は求人募集を通じて「開業準備を進めながら一緒に働きたい」と手を挙げてくれた新しい仲間も加わってくれます。
私自身、沖縄に来てから約9年、近くのビーチでゴミ拾いを日課として続けてきました。 一人で淡々と続けてきた小さな草の根運動を、協議会というプラットフォームに乗せて組織的な活動へと進化させる。それが今回の試みです。
介護タクシー業界が抱える3つの「現場課題」
この活動の裏には、私たちが直面している深刻な課題があります。
① 運動不足と身体のリスク
介護タクシーの仕事は、一日の大半が運転と乗降介助。意識して体を動かさなければ、あっという間に運動不足に陥ります。 私自身、いつ体が動かなくなるか分からないという中途障害への恐怖を抱えながらハンドルを握っています。体が資本の仕事にとって、運動不足は致命的です。
② 孤立と情報不足
一人親方の多いこの業界では、日々の業務に追われ、同業者と顔を合わせて情報交換する機会がほとんどありません。
③ 日中の過酷な環境
沖縄の強烈な日差しの下では、屋外での活動だけで体力が大きく削られます。お客様を安全にお運びするためにも、ドライバー自身のコンディションを守ることは欠かせません。
早朝1時間半に込めた「一石三鳥」の解決策
これらの課題を解決するために導き出したのが、早朝7:00〜8:30の1時間半に、交流と清掃をセットにする形でした。
- 涼しい時間帯なら熱中症のリスクを避けつつ体を動かせます(運動不足解消)。
- 歩きながらであれば、業界の課題やノウハウもフランクに語り合える(事業者同士のコミュニティづくり)。
- そして日頃お世話になっている沖縄の道路や観光地に感謝を返せる(地域への貢献)。
一つの活動で三つの課題に手を打つ。これこそが持続可能な設計です。
課題を愚痴で終わらせず、自ら動いて仕組みに変えていく
一人で解決できない課題にぶつかったとき、気合いや根性で乗り越えようとしても長続きしません。 私が大切にしているのは、次の3ステップです。
- 自分の課題(運動不足や孤立)を言語化する
- 相手や地域が喜ぶ要素(環境美化)と掛け合わせる
- 続けられる環境(早朝の時間帯や足湯というご褒美)を仕組みにする
この考え方は介護タクシーに限らず、あらゆるビジネスの仕組みづくりに応用できます。
一人で抱え込むのをやめて、仲間や地域を巻き込んだ持続可能な仕組みを、今日から一つ作ってみませんか。
時代がどれだけ変わっても、現場で人と人、地域と人がつながる価値は変わりません。 課題を愚痴で終わらせず、自ら動いて仕組みに変えていく。
介護タクシーいまここ、そして沖縄観光介護タクシー協議会は、これからも地域とともに挑戦を続けます。

