無料招待でも「誰でもOK」にはしない。これが支援のリアルだ
昨日の雨が嘘のように晴れ渡った読谷村から、このブログを書いています。
介護タクシーいまここの齊藤です。
青い空が見えると、それだけで「よし、今日も誰かの外出を支えよう」という力が湧いてくる。そんな単純で熱い自分が、僕は結構好きだったりします。
今日は運行終了後に、大切なプロジェクトの会議がありました。そこで見えてきた「優しさの境界線」と「持続可能な支援」について、現場の温度感そのままに共有します。
「家族」という言葉の重さと、僕たちが引くべき境界線
いま、僕たちは「ちゅらスマイルプロジェクト」という企画を進めています。障害を持つお子さんとそのご家族を美ら海水族館へ招待し、一生の思い出を作ってもらう。そんな挑戦です。
昨夜、このプロジェクトのメンバーと対面でじっくり話し合いました。そこで直面したのが、募集要項における「家族」の定義という高い壁です。
おじいちゃん、おばあちゃんは入るのか。いとこは。仲の良い友達は。
せっかくの無料招待なのだから、みんなを呼んであげたい。その気持ちは痛いほど分かります。サポートメンバーの介護タクシー寿人さんが所有するハイエースは、最大で7名から8名まで乗れる。空席があるなら座ってもらえばいいじゃないか。そう思うかもしれません。
しかし、僕はあえてそこに境界線を引くべきだと主張しました。
なぜなら、このプロジェクトの核心は「障害児とその家族の絆を深めること」にあるからです。無料だからという理由で大人数を詰め込めば、それは「思い出作り」ではなく、単なる「団体輸送」になってしまう。
介助の質が分散し、本来向き合うべきお子さんの表情や、親御さんの安らぎが損なわれる。それは僕たちが目指す「デザインされた沖縄観光」ではありません。
「誰でもいい」は「誰のためでもない」と同義。
ターゲットを絞り、一家族一家族の背景に深く寄り添う。その覚悟がなければ、プロが介入する意味などないのです。
ボランティアで疲弊しないために、僕が「利益」を見据える理由
正直に告白します。このプロジェクト、今の段階では僕たちにとって持ち出し(赤字)でしかありません。
運行を休めばその日の売上はゼロ。ガソリン代も人件費もすべて自分たちのポケットから出す。合理的かと聞かれれば、間違いなくNOです。
でも、誤解を恐れずにいうと僕はこれを単なる「いい人ごっこ」のボランティアで終わらせるつもりはありません。
完全な無償奉仕は、いつか必ず疲弊を生みます。担い手が倒れてしまえば、その支援を待っている家族の希望も消えてしまう。それはこのプロジェクトにとって、最も避けるべき未来です。
僕が今、あえて自分の時間と資金を投じているのは、これが「未来への投資」だからです。
この活動がメディアに取り上げられ、介護タクシーという存在がもっと当たり前になる。沖縄の観光地が「あ、車椅子の家族も普通に来るんだな」と、バリアフリーへの意識を一段階上げる。
認知が広がり、ユニバーサルツーリズムの市場が育てば、結果として僕たちの事業も持続可能なものになる。
単純に今はマネタイズのタイミングではない。
でも、いつか必ずこの活動を「ビジネス」として成立させ、より多くの家族を継続的に支えられる仕組みを作る。
この「戦略的な優しさ」こそが、プロとして現場に立ち続ける僕の誠実さです。
沖縄の空の下で、お待ちしています
介護が必要だから、車椅子だからと、旅を諦める必要はありません。
境界線をどこに引くか、どんな準備が必要か。それを一緒に悩むのが僕たち「介護タクシーいまここ」の役割です。
沖縄の太陽のような温かさで、あなたの「行きたい」をデザインします。
【観光予約・お問い合わせ】 介護タクシーいまここ 対応エリア:読谷村、嘉手納、沖縄市、うるま市、北谷、宜野湾、浦添、那覇まで 車両:車椅子2台対応、リクライニング車椅子、ストレッチャー可
電話:090-9011-8526(代表:齊藤) 「ブログを読んだ」とお伝えいただけるとスムーズです。
次は、あなたと沖縄の海でお会いできることを楽しみにしています

